切り絵作家・成田一徹（なりた・いってつ）は、街の情景や市井で暮らす人々、職人の仕事や生き様など多彩なテーマで精力的に作品を発表、数千点に及ぶ作品を残しました。

中でも、成田一徹がライフワークとして作り続けたのが、BARをモチーフにした切り絵です。その数は1千点以上に及びますが、その作品は、自分が気に入ったお店や心許せる親交の深いバーテンダーをモチーフにしたもの。いつしかBAR業界では、成田一徹の切り絵を自分の店に飾ることが、ステータスとなりました。

WHISKY MEWでは、成田一徹が残した切り絵のうち、昨年2022年秋に名店「呂仁」「メインモルト」をモチーフにした作品のラベルをリリースし、続いて3本目として「BAR K6」をリリースしました。

「BAR K6」は、京都の有名なオーセンティック・バーで、一徹が「いつか切り絵にしたい」と願い、西田稔マスターとは終生付き合いが続いたそうです。

ウイスキーは「シークレットハイランド2013」。蒸留所名は非公開ですが、ハイランド北部にある、ワクシーでオイリーな香りと味わいが特徴的な蒸留所のもの、山岡秀雄と西田マスターとで選んだシングルモルトです。

その香りと味わいを堪能しながら、思わずコレクションしたくなるようなBARの名店が描かれたラベルを眺めるのも一興かもしれません。